幼稚園・保育園の先生から学ぶ、子どもへの伝え方
少し前のお話になりますが、青空キッチン板橋校の場所をお借りしている幼稚園の新学期が始まり、
春休み中はしーんとしていた園庭もにぎやかな声が聞こえるようになりました。
ある日、年長の担任の先生が新年長さんに改めて園庭の遊具の使い方についてのお話をしていました。
年長さんといえば、もう幼稚園3年目のベテランさんです。
新しい遊具ができたわけでもありません。
大人にとっては「説明したことだし、知ってるでしょ」
と思ってしまいがちですが、たまに大人にもあるように「忘れてた」
ということがあるように、幼児さんにとっても忘れてしまっていることはたくさんあります。
忘れてしまっていることで怪我をしてしまうということもあります。
何度も伝えることで、「あ、そうだった!」と思い出すことができ、その危険を子ども自身も回避することもできますね。
こんなことをしたらどうなるかな?どうやって遊べがいいかな?
先生はみんなに問いかけながらお話ししてました。
そして担任の先生は続けました。
「この前幼稚園に来たばかりの○○組(年少クラス)さんがもしこうやってたら?」
「ダメ〜!」みんな口々に言いました。
「そう、ダメなんだけど、『ダメ!』とか『危ない!』って怒ってしまうだけだと
○○組さんはびっくりしてしまうしどうしたらいいかわからなくて困ってしまうんだよ。
だからみんなはお兄さんお姉さんだから、こうやって遊ぶんだよ、って教えてあげてね」
ついつい、親の立場だと咄嗟のことは特に「ダメ!」「危ない!!」と言いがちになるし
それで終わらせてしまうこともありますよね。
我が子に危険なことから身を守りたいあまりに突発的なことに対して「ダメ!」「危ない」と言いがちになりますし、
その言葉で終わってしまって、子どもにとってはただ「怒られた」など悲しい気持ちや
嫌な思いをしたという方が強く残ってしまうことがあります。
もちろん、突発的なこと、今すぐのことなので理由から話してると間に合わない、
長々と話すというのも伝わりにくいのもあります。
端的にわかりやすく伝えるのがいいと思います。
この「危ない」などの言葉。先生もお話ししてましたが子どもにとってみたらどうしたらいいかわからないということがあります。
走っていて、飛び出しそうであれば「止まって!」など具体的にしてほしい言葉を言う方がわかりやすく実行しやすいですよね。
と頭ではわかっていてもそれを実践するのはなかなか難しいなと私も思うところでもあります。
食に関わることであれば例えば料理をしていて熱いお鍋に触ろうとしたらやはり「触らないよ!」「ストップ」「待って」になると思いますし、やけどをして痛い思いをするので取っ手のところを持つように促すことが必要になります。
幼稚園や保育園の先生は「保育のプロ」です。
ただ子どもたちと一緒に遊んで面倒を見てくれる仕事ではなく、人間形成の基礎を培う働きかけをしてくれる大切なお仕事をされています。
晴れているから外で遊ぶ、雨が降っているからお部屋で遊ぶ、もしかしたらその場しのぎで毎日を過ごしているように見えるかもしれませんがそうではなく、1年が終わる頃の姿を描きその年齢に合った計画を立てそれに基づいて予め毎日の予定を立てています。
その活動にどのようなねらいがあって行うのかを考えてくれています。
幼稚園や保育園の先生が子どもたちと関わり、遊んだりお話したりなどやりとりする姿を見るのは親としても本当に勉強になります。
家ではついこんなふうに言ってしまうけれどそうか、こんな言い方があるよね、気づきがあります。
子どもたちが保育園に通っていた時は毎日お迎えで先生方と会っていたので、その数分だけでも子どもとの関わり方を親として参考にしたりしてましたし、現在ではレッスンで幼稚園に週何度か行ってますがいつのまにか自分よりみんな(だいぶ)若い先生なのに一生懸命だし、すばらしいな、と思いながら私は見ています。
先生は神様ではなく人間なのでもちろんその時々で人間らしさも出るところがいいですよね!
どんなに長く保育のお仕事をしていても誰一人として同じ人ではない子どもたちと関わり働きかけをしてくれる先生方を尊敬します。
幼稚園や保育園の先生方の子どもたちへの伝え方、参考になります。